こんにちは、なるけんです。
昨日は、グループの中で発言できるようになることが大切だよって話をしました。▼
『グループの中で発言できない人』から脱却するための思考法!正直に自分の意見を伝えるのって難しいもんな〜と思いながら書いていた時に、1つ思い出したことがありました。
それは何かというと【フィードバック】というものについてです。
自分の意見を伝える上で、フィードバックを知っているか知らないかは大きく結果が変わると思っています。
僕は以前、コーチングを個人で仕事として行なっていました。
コーチといってもスポーツのコーチじゃないよ?
クライアントさんの目標を達成するためのお手伝いをする仕事です。
“なるけん”
コーチングをしていた時、『フィードバック』を僕はとても重要視していました。
成長に不可欠なものだと思っているので、今日はこれをお話ししていきます。
目次
そもそも、フィードバックとは?
コーチングというのは、「質問を中心とした会話を通して、自ら選択肢を見つけて行動を促すコミュニケーション技術」です。
2人で目標を立てて目指していくとします。
本人は一生懸命に前に進んでるんだけど、思いっきり目標と反対側に進んでいる時だってあります。
頑張っている本人は進行方向がずれている事に気づいていないってこと、意外と多いんです。
なので、コーチが客観的に『進む方向が反対に向いてるよ』と伝えて、クライアントさんが自分で正しい方向へ進み直していけるようにする必要があるわけです。
そんな風に、客観的に見えた『結果』を伝えることを【フィードバック】と言います。
人材育成、部下育成には欠かせない考え方です。
『アドバイス』と『フィードバック』の違い。
『フィードバック』によく似た言葉に『アドバイス』があります。
この2つの違いは「主観による助言があるかどうか」です。
フィードバックは、結果・事実・事象のみを伝えます。
「今、こんな風になってるよ。」と起きた出来事を伝えることがこれにあたります。
教えてもらったことで客観的な自分の状態が分かり、その先の行動を考えることができるようになります。
アドバイスは、主観による助言が加わっています。
「〜してみたら」「〜したほうがいいよ」と、自分の意見に沿って相手を行動させようとする伝え方です。
ちなみに、「私はこんな風に感じたよ。」と伝えるのはフィードバックです。
自分がそう感じたことは誰にも否定できない事実であり、相手の行動によって引き起こされた出来事だからです。
それに助言が加わって「私はこんな風に感じたから、こうしてみたら」と伝えるとアドバイスになります。
フィードバックが自分の成長に欠かせない理由。
① 自分のことが客観視できる。
自分を成長させる事において「客観視する力」は必要不可欠です。
今起きている「事実」を教えてもらう事は、その場で自分を客観的に見せる力があります。
1つ僕のダサい思い出を例として紹介します。
福岡の定番のお土産の1つに『博多の女』というお菓子があります。
小豆ようかんをしっとりしたバームクーヘンで包んだ1口サイズのお菓子です。
▲ちなみに、激ウマです!!
このお菓子の名前、「女」と書いていますが「ひと」と読むんです。
僕、今の職場で働き始めて1週間ちょいくらい間、このことに気づけませんでした。
発注するときに「博多のおんなを◯個お願いします」みたいに頼んでました。
“なるけん”
業者さんも本当に優しい人ばかりで、間違ったことを笑うことなく訂正することなく汲み取って、商品を持ってきて下さるんです。
注文する事に慣れてきたとある日、同じように電話で注文していた僕のやりとりを近くで聞いていた先輩がいました。
電話が終わった後で爆笑しながら正しい読み方を教えてくれました。
“なるけん”
めちゃくちゃ恥ずかしかったけど、早い段階で知れて本当によかったと思いました。
ずっと間違ったやり方を続けていたと思うとゾッとします。
良かれと思って頑張っていることが、実は周りにとってプラスに働いていないって事もあります。
落ち込んでいることが多い人だと、「行動しなくていい状態を作って安心している」と周りには見えている事もあります。
僕のように自分が間違っている事に気がつかず、間違った状態のまま続けてしまっている事もあるかもしれません。
フィードバックをもらう事で客観的に自分がどう見えているかが分かります。
事実を元にしてその先どうするかを考えていくことができるんです。
② オープンなコミュニケーション力がついていく。
フィードバックは《ポジティブ》なものもあれば《ネガティブ》なものもあります。
ポジティブなフィードバックは相手のモチベーションを引き出しますし、正しく進めている安心感も得られます。
ネガティブなフィードバックは相手のハングリー精神を引き出しますし、早い段階で軌道修正していくことができます。
成長するためにはどちらも必要不可欠。
両方とも伝えるためにオープンなコミュニケーションが磨かれていきます。
ネガティブなフィードバックをする時のオススメは《ポジティブ》→《ネガティブ》→《ポジティブ》と挟み込んでしまうこと。
モチベーションが上がった状態から入れるので、意見を受け止める準備ができやすいですから。
③ 自発的に改善していける。
誰かから指示を受けて行動を改善していくことは簡単です。
言われた通りにやっていくだけですし、ある意味指示した人に責任があるとも取れますし。
でも、成長する上で必要なのは『自分で考えて行動していく力』です。
客観的な目線で自分を見ることができると、次はどのようにしていけばいいかを考える思考が生まれます。
誰かに言われたからでなく自発的に考えられる力がつくのが重要なんです。
フィードバックをする際に気をつけること。
① フィードバックを受け取れる状態を作る。
メリットの多いフィードバックですが、むやみやたらに使えばいいってものでもないのです。
自分が求めてもないのに言いたい放題行ってくる『フィードバック野郎』が目の前に現れたらどうです?
なかなか迷惑でしょ?w
だからこそ、フィードバックする前にはちゃんと相手にも準備が必要です。
「ちょっと感じたこと伝えてもいい?」って許可をとってみるだけでも全然気持ちは変わってくるものです。
言葉を素直に受け取れる状態を作ってから伝えるようにしましょう。
② 主観的な意見を押し付けない。
求めてもいないアドバイスをしてくる人って結構身近にいませんか?
(ぶっちゃけ、油断すると僕もよくしてしまうので気をつけています…。)
相手が求めていないのであれば、主観的な意見は迷惑になることも多いのです。
自分の見識・知識を見せて自己肯定感を高めたいだけになってる人もいますから…。
(…そう、ワシもわかってはいるんです。ブーメランのように言葉が全部自分に返ってきます…。)
主観的なアドバイスをする「ティーチング」が機能するのは主に▼の3つじゃないかと思うんです。
- 相手が助言を求めている場合。
- 相手の経験が圧倒的に少ない場合。
- 正解がある問題の場合。
この状況に当てはまらないのであれば、事実を伝えるフィードバックを徹底するようにしたほうがいいでしょう。
③ 1対1で伝える。
先述したように、フィードバックにはネガティブな内容も存在します。
なので、できるだけ1対1で伝えるようにしたほうがいいでしょう。
大人数が見ているところで良くない側面を伝えられるのは結構メンタルにくるものです。
伝え方が悪いと「吊し上げ」のような状況にすらなりかねませんからね。
自分にその気が無かったとしても、伝えた相手が苦しいと感じるのであればマイナスな環境を作ってしまったということですから。
④ その場で伝える。
できる限り、フィードバックは感じたその場で伝えるようにしましょう。
改善までのスピードが遅くなるので、成果が出るまでの時間も伸びてしまいます。
忘れた頃に言われても「なんであの時言わなかったの?」と信頼が薄れる火種にもなりかねません。
フィードバックは鮮度がある《生もの》です。
記憶が新しいうちに伝える努力をしましょう。
⑤ 具体的に伝える。
「あのプレゼンよかったよ!」と言われても「ありがとうございます」としか言えませんよね。
何がよかったと言ってくれてるのかわからないですから。
「資料のレイアウトがとても見やすかった」
「説明が筋道立っていて分かりやすかった」
「あのタイミングで全体に質問を投げかけたことで建設的なディスカッションになった」
伝えたいことはできる限り具体的に伝えるようにしましょう。
詳細に伝えてもらうと「どこが評価されているのか」「どこを改善するべきなのか」が明確になりやすくなりますから。
自分からフィードバックをもらいに行く。
フィードバックの重要性、なんとなく感じてもらえたでしょうか?
少しでも感じてもらえたのであれば、できれば今後は自分から積極的にフィードバックをもらいにいってみてほしいんです。
待ちの姿勢のままでは相手次第になるので、状況が変わらないままになってしまいかねません。
「少しお時間いただいてもいいですか?」「ここをこんな風にやってみたのですがどう感じますか?」みたいに自分からゴリゴリ行動を起こしてみましょう。
積極的に意見を求めてくることは相手にとっても安心ですし、より早く正確に目的地に向かっていきやすくなります。
自分の成長、信頼関係の強化。
フィードバックを意識して過ごすとこれらが同時にできるんです。
ぜひ自分の成長を加速させるために使ってみてください。
今日も最後まで読んでいただいてありがとうございました。
ではでは。